ブログ書いてる余裕なんてないんだけど

実際余裕はある(小声)

もしも就活で数千、いや数万ものお祈りメールをもらい続けたら人間どうなってしまうのか?

僕は大学3年生。ちょうど来年の今、就活をしている頃でしょう。

しかし来年、冗談抜きで企業から内定をもらえる気がしていません。

たくさんのお祈りメールが届くでしょう。

「名だたる大学が集うプレゼン大会で優勝。
インターンではチームが営業成績トップで表彰され、
ボランティアではカンボジアに井戸を掘れるだけ掘った。」

僕はそういったタイプの人間ではありません。
能力や経験ナシ。
なんなら留年の足音がすぐ近くまで来ています。

最近感じることがあります。
もしかしたら自分だけではなく、就活自信ない人多いんじゃないか?ってこと。

就活まであと半年強。
半年もあれば嫌なことは後回しにして考えないようにしてしまうのが人間ってもの。

後回しにせずに危機感を持って残りの1年を過ごしたい。
だからこの機会にお祈りメールがどっしどし来る最悪の就活とその未来を想定しておきます。

そうすることで気を引き締めてこれからの日々を過ごせるはずだ!



思うままに殴り書きしたら話が広がりに広がってしまいました。
忙しい就活生は以下そっとブラウザを落としてください。

最悪の就活、悲惨な未来

就活に落ち続ける自分の未来を想像してみた。
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時期はもう3年生の春休み。就活はもう始まっている。
何もせず4年間過ごしたくせに、いまだに危機感が薄い、現実味を持てないという相変わらずのクズっぷりを発揮している。

業界絞りすぎない方がいいよ、そんな情報をどこかから聞きつけて大企業からベンチャー、金融から旅行業界から幅広く、数を打っていく。



言うまでもなくバカスカ落ちる。会社への想いが薄い。動機も浅い。結局準備が甘い。
内定の可能性を感じさせないあたりはさすがの僕。

どんどんお祈りメールが増えていく溜まってく。

自信をなくし、卑屈になる。
いやいやいや、卑屈になってる時間はない、立派な社会人になるんだ!

そう自分を奮い立たせてる間もお祈りメールは届き続ける。

祈られ、変わり始める自分

「あの会社は自分と合わなかっただけ。」「受かってる人も実はかなりの数落ちてる」
そう自分にいい聞かせてメンタルを保ってきた。

けどやがて、自分を守ることすら疲れてしまい言い訳をしなくなった。自分がダメなのはわかってる。
ダイレクトに企業からのお祈りを受けるようになる。


このあたりから心だけでなく、体にも異変が起こり始める。
髪の毛に少しクセがでてきたのだ。
そういえばストレスでクセが出ることがある。
そう高校生の時に美容師から聞いた。
受験の時もストレスからかクセ出て嫌だったのを思い出した。



さらに倍近く祈られ続けた。
もはや祈られたくらいで落ち込まない。自分も責めない。
自分は祈られる存在なのだと就活を通して感じ始める。



気づけば髪の毛のクセがひどくなってる。 クセというよりチリチリ?に近い気がする。髪型が変わったと言ってもいいくらいだ。 髪の毛で人の見た目ってこうも変わるのかと妙に驚いた。



就活のリズムを掴み、趣味と両立できるようになってきた。
昔からサイクリングが好きで、毎週お気に入りのロードバイクで遠出した。

ある時鎌倉に行こうと思った。鶴岡八幡宮行きたいし鳩サブレ食べたいからだ。

鎌倉といえばおっきな大仏♡ と思って大仏を見に。
しかし僕は大仏を一目見るや否や口をあんぐり開けて塞がらないまま数秒間立ち尽くした。

自分の髪型が大仏のらほつ頭とそっくりだったからだ。

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自分の存在が仏に近づいていることに気づいた。


なーんて考えてみたけどさすがにそんなわけはない。
馬鹿げていると思う。

就活は終わらない。 全っっ然面接が受からない。祈りが集まる。

ある夜、就活で疲れ切ってベッドになだれ込んだ。

ちょっとYouTube見たらすぐ寝ようとした。
目覚ましをかけて消灯。ふとんにくるまった。

ん…?なんか光が漏れてるぞ、スマホ消し忘れたっけか。
…チェックしたがスマホの光ではないみたいだ。

なんかベッドが光ってるぞ。

...ん?あれ?ん?... 10秒ほど固まって事態を飲み込む。 どうやら光っているのはベッドではないらしい。
光源は自分だった。

あれだ、これはもしかして後光が指すってやつか。

てか後光が指すって比喩じゃなかったんか。

しっかし後光って首から出るんやなぁ。てっきり太陽みたいな光が後ろで照らすもんだと思ってたわ。

自分が仏であることを確信した。
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なぜ僕は仏になった?
理由は就活としか考えられない。

さらなる高みを目指して、祈られることに奔走した。


目的が変わってきた。就活っていうより布教活動だ。

悪しからずご了承下さい。末筆になりましたが、貴社のこれからの一層のご活躍をお祈り申し上げます

末筆ながら、ご応募いただきましたことにあらためて御礼を申し上げますとともに 仏様の今後益々のご活躍をお祈り申し上げます。


大企業からベンチャー、様々な業種の企業に色んな形のお祈りを受けとる。 一層精進し、祈りを着実に積んでいった。


目的は祈られること、それだけだ。
もはや内定が取れてしまったらダメだ。

ESには相変わらず薄っぺらい文言が並び、当然のように面接までたどり着けない。

着々と祈られていく。
そこからは早かった。トントン拍子にことが進んでいった。
祈られ、気づけば崇められる存在になっていた。

ご本尊が建築された。そこには僕を模した仏像が祀られた。
週末には信者たちが参拝し、仏のご加護を祈る。

そして僕は信者たちを守る。
生きる意味なんかも説いてみちゃったりする。


さらなる高みへ

やがて信者たちはさらにご加護を求めて、お布施を渡してくださるようになる。 これには僕もびっくりした。
「お金のために活動しているわけではないんで、受け取れないです。」というニュアンスを出しながらしっかり頂く。

ありがたいことに多方面の方々から応援して頂けたり、お布施を頂いたりした。


その後、支援して頂いている人の押しもあって、僕の活動を法人化して続けていくことになった。

時に危機的な状況になりながらも、多方面から応援の声を頂いて着実に成長していった。

いよいよ今のメンバーだけで仕事を回していくのは厳しくなった。さて人手を増やそう。



やっぱり志と将来性ある人に、いい環境で仕事を与えてあげたいと思った。

京都の仁○寺はブラック企業の判定を受けていた。
僕らは人ありきの人材資源を大事にする会社でありたい。

そんな感じで募集をかけてみたらたくさん応募を頂いた。
アツい目標や野心をもった若者たちだ。

たくさんのESが送られてきたけど、残念だけど全員は採用しきれない。

その一通一通に僕はこう返すんだ。

「悪しからずご了承下さい。末筆になりましたが、貴社のこれからの一層のご活躍をお祈り申し上げます」

遂に僕も祈る側になったかと、目を細めた。何万社から祈りを頂いたっけか。

僕らの会社の求人はありがたいことに大人気。 採用するのは数人だが数千、数万の人が応募してきてくれる。
その応募者が膨らめば膨らむほど僕が祈る数も増えていく。

僕は終わりが見えない祈りを何度も何度も何度も繰り返した。

祈っても祈っても届くES。

ひたすら祈りを捧げるのは辛い。終わりが見えないのが本当に苦しい。
底なし沼にいるようだった。
祈っても祈っても沈んでいく気がした。
僕の気力の限界はもうすぐそこまで来ていた。


そこにある男が現れた。
その男はチリチリな頭をしていて、後光が指している。すごく眩しい。
しかしうっとりするほど光が鮮やかで綺麗だった。

彼は僕に手を差し伸べてきた。
すかさずその手を握る。握るというよりすがると言ったほうが正しいか。

底なし沼からようやく脱出できた気分だった。


仏は新興宗教にハマった。

おしまい


おれ疲れてんのかな

来るな就活頑張れ自分